第3のサニタリーアイテムとして、近年注目される吸水ショーツは、フェムテック製品の中でも特に関心が高まっています。
本記事では、吸水ショーツの特徴や選び方、メリット・デメリットを解説します。
フェムテックと吸水ショーツとは?

フェムテックとは、女性ならではの悩みをテクノロジーで解決するための製品やサービスを指します。女性特有の悩みは年齢やライフステージにより変化し、その症状や程度は人により異なりますが、月経や更年期などで経験する心身の負担はできるだけ和らげたいと考える方は多いでしょう。
「フェムテック」とは、「Female(女性)」+「Technology(技術)」の造語で、生理や更年期など女性特有の悩みを先進的な技術で解決することを指す。
引用:男女共同参画局
フェムテックの代表的なものとして、月経周期アプリや妊活ツールなどがありますが、近年は吸水ショーツも注目を集めています。吸水ショーツは、吸水シートが縫い付けられたショーツのことで、月経中や軽い尿漏れに対応することができます。
汚れは簡単に洗い流せるため、繰り返し使うことができます。使い捨ての生理用ナプキンや尿漏れパッドの量が減ることから、サステナブルに関心が集まる昨今では特に注目を集めています。
吸水ショーツの仕組みと特徴

吸水ショーツの股部には、複数の層からなる吸水シートが直接縫い付けられています。大きく分けて、お肌に触れる表面層・吸水機能を持つ中間層・水分を漏らさない防水層の3層で構成されています。
吸水量の目安は製品により大きく異なり、10mLから150mL程度までと幅があり、さまざまです。一般的に広く出回っているのは50ml以下のものが多いですが、事前によく確認して検討されることをおすすめします。
一般的な生理用ナプキンやタンポンとは違い、使い捨てではありません。ナプキンによるかぶれや蒸れによる不快感がなく、ごみの削減にもつながります。
吸水ショーツのメリットとデメリット
吸水ショーツのメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット:繰り返し使える・ごみ削減・お肌に優しい
吸水ショーツの大きなメリットは、洗えば繰り返し使えることです。生理用ナプキンの使用量が減ることで、ごみの削減にもつながります。また、デリケートゾーンに使用しやすいように、肌に優しい素材が使われている製品が多いため、個人差はありますが人によっては不快感を感じにくくなる点もメリットでしょう。
デメリット:価格が高い・洗濯手間・外出時の替えが必要
吸水ショーツは、繰り返し使えるものではありますが、製品自体の価格がやや高いと感じる方も多いようです。量販店などで販売されているショーツよりも全体的にやや高額で、履き替え分の用意も含めるとコストがかかる可能性があります。
また、洗濯機に入れる前に予洗いが必要があり、使い捨てのナプキンに比べると手間がかかります。長時間外出する日などは途中で履き替えた方がよい場合もあるため、替えのショーツが必要な点もデメリットでしょう。
吸水ショーツの選び方
どのような吸水ショーツを選べば良いのか分からない場合は、以下のポイントを意識してみるのがおすすめです。
・サイズで選ぶ
・価格帯とコスパ
・素材やお肌への優しさ(敏感肌対応など)
吸水ショーツの吸水量は製品により異なります。それぞれ最大吸水量が設定されているため、月経の終わり頃などには吸水力が低めのもの、多い日は吸水力が高いものを選ぶと良いでしょう。
また、サイズ選びも重要です。サイズの合わない吸水ショーツは漏れの原因となります。吸水力の高いものでも、サイズが合わなければ十分な効果が得られない可能性もあるため、注意しましょう。
価格帯については、自分自身が無理なく購入できるものから始めてみることをおすすめします。レビューなども参考にしてみてはいかがでしょうか。
月経中は、デリケートゾーンの悩みを抱える人も少なくありません。できるだけ敏感肌用に開発されたものなど、お肌に優しい素材が使われているものが良いでしょう。
人気ブランド比較表
吸水ショーツの代表的なブランド・メーカーが販売している製品をもとに、価格や吸水量などを比較してご紹介します。
| ユニ・チャーム | THINX | Modibodi | 無印良品 | |
| 商品名 | ソフィ
体にフィット吸水ショーツ 多い日用 |
吸水ショーツ
ボクサータイプ 普通の日用 |
吸水ショーツ ハイウエスト 多い日用 | 婦人 ひびきにくい吸水サニタリーショーツ |
| 価格 | 4,928円 | 6,006円程度
※参考価格 |
5,720円程度
※参考価格 |
2,990円 |
| 吸収量 | 約50mL | 約27mL | 約30ml程度(※メーカーではタンポン約3本程度との記載あり) | 約20mL |
| デザイン | 防水シートが広範囲に使用されているボクサータイプ | ホールド感のあるボクサータイプ | 背面まで吸水パッドが入っているハイウエストタイプ | 黒とモカブラウンの2色展開で縫い目がなくボトムスに響きにくい |
| 口コミ | 速乾性と着用時のサラサラ感が好印象との声 | やさしい素材で普段も気持ちよく使えるとの声 | 普通のショーツのように着用でき快適との声 | 締め付けられる感覚がなくさらりとして気持ちが良いとの声 |
吸水ショーツの口コミ・体験談

これまでに吸水ショーツを使ったことのある人のレビューをまとめてご紹介します。※口コミはあくまでも個人の感想です。
良い口コミ
悪い口コミ
吸水ショーツの正しい使い方・洗い方
吸水ショーツは、洗濯機に入れる前に手洗いをして汚れを落としましょう。経血はたんぱく質のため、熱いお湯を使用すると凝固して汚れが落ちにくくなります。40℃以下のぬるま湯または水で洗いましょう。
予洗いで汚れを落としたら、洗濯ネットに入れてから洗濯機で洗います。漂白剤や柔軟剤は入れずに、中性洗剤で洗いましょう。乾燥機やアイロンの使用は生地の劣化を早め吸水力の低下につながる恐れがあります。
吸水ショーツは、夜用と昼用、多い日用と軽い日用で分けて使えるようにしておくと快適です。多い日には、紙ナプキンとも併用すると外出時の不安感を軽減しやすいという方もたくさんいます。
よくある質問
吸水ショーツについてのよくある質問にお答えします。
吸水ショーツは経血の多い日でも使える?
吸水量の多いものを選び、必要に応じて生理用ナプキンとの併用もおすすめです。
毎日使うと何枚必要?
軽い日用に2枚程度、多い日用に2枚程度、夜用に2枚程度あると安心です。
洗濯でにおいは取れる?
脱いだ後はすぐに手洗いし、洗濯機で洗うことでにおいも取れやすくなります。
敏感肌でも使える?
敏感肌の方でも使いやすい素材でできているものも多いです。使い捨てのナプキンによる不快感を感じやすい方にもおすすめです。
まとめ
近年は、フェムテック製品の1つとして吸水ショーツが注目を集めています。使い捨ての生理用ナプキンを長く使ってきた方にとっては、初めは不安感もあるかもしれませんが、両方を上手に活用すればより快適に暮らせるでしょう。目的やライフスタイルに合わせて選び、実際に試しながら自分に合った使い方を見つけてみてはいかがでしょうか。

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