デリケートゾーンってどう保湿するの?効果・選び方・おすすめのクリームを徹底解説

フェムケアのやり方

デリケートゾーンの乾燥は、かゆみや痛みを引き起こすこともあり、場合によっては日常生活に差し障るほど不快感を感じることもあります。ライフステージの変化によって、女性のデリケートゾーンは変化を起こしやすく、保湿をすることは重要なケアの一部と言えるでしょう。

しかし、実際はどのようなケアをすれば良いのか分からず、おろそかにしている方も多いのが現状です。正しい方法でデリケートゾーンを保湿すると、不快感を軽減し、快適に過ごせるかもしれません。

デリケートゾーンの保湿の必要性やそのメリット、具体的な方法、そしておすすめのクリームについて詳しく解説します。

デリケートゾーンの保湿が必要な理由

デリケートゾーンは、その名前からも分かるように、とても敏感で外部からの刺激や摩擦に弱い部位です。特に乾燥は、対処が必要となることも多く、保湿はデリケートゾーンのケアで重要となるでしょう。具体的に、なぜ保湿が必要なのか、その理由を解説します。

乾燥がさまざまなトラブルを招くため

デリケートゾーンの皮膚はとても薄いです。皮膚が乾燥すると、かゆみや赤み、痛みといった症状を招きますが、特にデリケートゾーンはその症状が出やすい部位でもあります。

バリア機能の低下につながるため

腟まわりの環境は、女性の健康維持において非常に重要な役割を果たしています。日本産婦人科学会によると、腟内は通常pH4〜5程度の弱酸性に保たれており、これが感染防御のバリア機能として働いています。

「グリコーゲンが分解されることで生じた乳酸により、腟内を酸性(pH<4.5)に保ち、他の微生物の増殖や上行性侵入を防いでいる。」

引用:厚生労働科学研究成果データベース

つまり、乾燥によりこの働きが弱まると、炎症や感染を起こしやすくなります。

ホルモンバランスの影響を受けやすいため

女性は、妊娠や更年期だけでなく、毎月の生理でもホルモンバランスが変わり、心身に影響を及ぼすことも珍しくありません。ホルモンの変動は、デリケートゾーンの乾燥を招く要因にもなります。

「更年期になってエストロゲンの分泌が減少すると、皮膚が萎縮して乾いた状態になるのと同様に、腟が乾燥して柔軟性が悪く、薄くなります。」

引用:女性の健康推進室 ヘルスケアラボ

個人差はありますが、ホルモンバランスの乱れは不規則な生活やストレス、無理なダイエットなどでも起こる可能性があり、これらの原因の全てに対処するのは難しいため、保湿をして症状を軽減することが大切です

デリケートゾーンの保湿のメリット

先ほどご紹介したように、デリケートゾーンの乾燥はさまざまなトラブルを招きやすくなります。保湿をすることは、こうしたトラブルを防ぐことにつながり、以下のようなメリットを実感するでしょう。

かゆみの軽減

デリケートゾーンのかゆみは、とても不快で場合によっては日常生活に支障を来しかねません。かゆみが強いと、就寝中などに無意識に掻いてしまったり、トイレットペーパーで強めに拭いてしまうこともあるでしょう。

しかし、掻いてしまうと傷ができる恐れがあり、一時的に気が紛れたとしても根本的な解決にはなりません。保湿を行うことで、乾燥によるかゆみを軽減し、快適な状態を保ちやすくなります。

肌のバリア機能の向上

デリケートゾーンの保湿を行うことで、肌のバリア機能を高めて雑菌の侵入を防ぎ、外部刺激から守ることも可能です。デリケートゾーンの感染症リスクの低減にもつながります。

自信の向上

デリケートゾーンの問題は、人によっては自信の喪失につながることもあります。更年期など、年齢を重ねてから起こる体の変化は、ネガティブな気持ちを引き起こすことも珍しくありません

デリケートゾーンのケアを行い、状態を改善したり自分自身の体を労ったりすることは、気分を明るく前向きにしてくれるというメリットもあります。

デリケートゾーンの正しい保湿方法

 

デリケートゾーンの保湿の重要性が理解できても、具体的にどのような方法で保湿すれば良いのか分からず困ってしまうかもしれません。

最近は、さまざまなタイプのフェムケア用品が販売されており、デリケートゾーンの保湿をサポートするものも多いですが、特に保湿クリームは気軽に取り入れやすく効果も実感しやすいアイテムの1つです。ここからは、保湿クリームの選び方や使い方を解説します。

保湿クリームの選び方

デリケートゾーン用の保湿クリームを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。

成分

デリケートゾーンの保湿クリームは、基本的に肌への刺激が少ないものとなっています。しかし、特にお肌が弱い方は、敏感肌でも使えるものかどうか確認されることをおすすめします。できるだけ、香料やアルコールの含まれていない製品が望ましいでしょう。

テクスチャ

軽いクリームやジェルタイプが好まれる傾向にあります。保湿力が高くても、下着がくっつくようなテクスチャのものは不快感につながるためおすすめしません。べたつかず、すぐに吸収されるものが使いやすいでしょう

塗り方

まず、デリケートゾーンの洗浄に適したソープで優しく洗いましょう。細かな部分も傷をつけないように丁寧に洗いますが、腟内まで洗うのはやめましょう。しっかりとすすぎ、タオルで優しく水分を拭き取ります。

そして、保湿クリームを適量手に取り、指先で温めます。指先になじんだら、こすらずに軽く撫でるように塗り広げましょう。できるだけ、お風呂上がりの体全体が温まった状態で行うと、保湿クリームが浸透しやすくなります。1日2回、朝と晩に習慣づけると良いでしょう。

おすすめの保湿クリーム

ここからは、人気を集めているおすすめのデリケートゾーン用保湿クリームを3つご紹介します。

エストール デリケートソフトジェルクリーム

無添加にこだわった、腸内フローラに着目した保湿クリームです。ラクトバチルス乳酸菌や大豆イソフラボンを配合し、デリケートゾーンの潤いを保ちやすくします。脱毛後のお肌のケアにも適しています。

ヴィーナスラボ フェミナチュールインティメイトクリーム

インドネシアに伝わる、「ジャムウ」というハーブ等の調合物が含まれている保湿クリームです。ジャムウには、天然由来のお肌に良い成分がたっぷり。さらに、濃密保湿成分によって、潤いやバリア機能を高める作用が期待できます。

アイムラフロリア デリケートゾーン クリーム

デリケートゾーンとボディの両方がケアできる保湿クリームです。サラッとした使い心地で、ビタミンC誘導体や乳酸菌発酵エキスなどの保湿成分を配合。刺激が少なく、生後半年の赤ちゃんでも使えます。

使用上の注意点

デリケートゾーンの保湿クリームを使う際は、以下のポイントに注意しましょう。

パッチテストをして問題がないか確認する

デリケートゾーン用の保湿クリームに限らず、初めて使うスキンケア製品はパッチテストを行うのが基本です。腕の内側に塗って、アレルギー反応の有無をみましょう。お肌に合わない製品を使うと、かえってトラブルが悪化する恐れがあります。

刺激を避ける

パッチテストで問題がなくても、より敏感なデリケートゾーンでは肌に合わないと感じる可能性があります。かゆみや赤みが出た場合は使用を中止し、必要に応じて医師に相談することが大切です。

使用範囲に気を付ける

基本的に、デリケートゾーンの保湿クリームは、大陰唇の周辺までを使用範囲とする製品が多いです。腟内の保湿に関しては、腟内専用のものを使う必要があるでしょう。購入した製品が、どの部位まで使用できるのかきちんと確認し、適切に使用しましょう。

まとめ

デリケートゾーンの乾燥は、かゆみなどの不快感だけでなく、感染症のリスクや自信の喪失など、女性にとって心身に関わる重要な問題と言えるでしょう。乾燥によるトラブルを防ぎ心身の健康を維持するためにも、適切な方法で保湿するよう心がけてみてはいかがでしょうか。

デリケートゾーンのケアは、なかなか他人には相談しにくいことかもしれませんが、最近は様々な製品やサービスが展開されています。何より、自分自身の体を大切に労る時間を作ることは、心の安定にもつながります。あなたもぜひ、デリケートゾーンの保湿について考え、取り入れやすい方法で習慣づけていきませんか。

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